【マリアンヌのものがたり】うみをあいする マリアンヌ
うらないしの マリアンヌは、うらないにつかう水をまいにち あさひが出るころに
うみにでて くんでいます。しんせんできれいな水じゃないと、うまくうらないができないのです。
マリアンヌがいつものようにうみにでると ちょうどあさ日が出てきて、うみがキラキラとかがやいています。
「うつくしいうみにうつくしい空。きょうもいい日になりそうね!」
きもちよさそうにおよぐ さかなや かめを見て、マリアンヌはうれしそう。
うつくしいあさひと キラキラしたうみに 見とれていたマリアンヌ。ふと見ると、とおくの空から 赤いふうせんが ふわふわと とんできます。
「どこからきたのかな。とおくのまちから きたのかしら」
マリアンヌは、ふうせんにまつわる たのしいものがたりを そうぞうしました。
そのときです!
ふうせんに とりがちかづき くちばしで……
「ツンッ!」
「パーンッ!」
いきおいよく われたふうせんは、うみに ハラリハラリ……。
うみにおちたふうせんは なみにゆられて ゆらゆらゆらゆら。それを見ていたマリアンヌは “あること”に 気がつきました。
「このふうせんを ごはんだとおもって たべちゃう かめや さかなが いるかもしれないわ!」
マリアンヌは 水がめをおいて、いそいで ふうせんのところまで およぎました。
われておちている ふうせんのきれはしも すべてひろって すなはまにある ごみばこに すてにいくことにしました。
われたふうせんをかたづけて ほっとひといきのマリアンヌ。ふたたび うみをのぞいてみると いつもとおなじ、へいわなせかいが ひろがっています。
「これできょうもあんしんね! うみにごみがあると わたしのおともだちが くるしむことになっちゃうかもしれないから……。これからもすこしずつ、できることをやっていきたいわ」
こころなしか さかなたちも ほほえんだ 気がしました。
「さて、きょうも みんなのえがおのために がんばりましょう!」
うみからあがったマリアンヌは うらないをまっているみんなのもとへ むかいました。